新潟地区の松井です。
先日、担当のお子さんとお絵描きをしました。
お絵描きをする時には、つい何かの描き方を教えて満足してしまいがちです。
おうちが描ける、人が描ける、動物が描ける。
でも、お絵描きの醍醐味は、楽しむことにあるのではないかと私は思っています。
このお子さんは動物や人など色々な絵が描けます。
「描いて」と言えば描いてくれますが、楽しそうか?というとそうでもなさそうでした。
せっかくかけるのに、もしかしてお友達とお絵描きをして楽しむ経験をしていないのかも?
そんな風に思ったりしていました。
描けたときの嬉しい、という気持ちとか描いて楽しむ、ということを体験してほしい!!その日の私はそんな風に強く思いました。そのお子さんは、洋服も自分で選ぶオシャレさん。年齢相応にかわいいものが好きで、キャラクターやアイドルも知っています。
そんなものと絡めて楽しめたらと思いました。
まずお子さんに「ねえ、女の子描いて」と提案したら、「いいよ♪」といつも描いているという女の子を描いてくれました。かわいい女の子でしたが、手がなくて、目も白目、髪の毛も頭からするん、と一本あるだけでした。靴もはいていませんでした。味がありシンプルでかわいらしかったのですが、きっとオシャレな彼女ならもっとキュンキュン来る絵が描きたいのでは?と思い提案してみました。
「ねえ、このお目目黒く塗らないの?ほら、先生の目、黒いじゃん(と私の目を見せて)」
すると彼女は
「でも、黒い目の周りは白いから、○○ちゃんは白く描いたの。」
ちゃんとこだわりがあったのです!
「なるほど!じゃあさ、こんな風に描いたら?」
と提案すると
「うーん、それもいいけど、わたしこうやって描くのがいいな」
と言って目の上半分を黒、下半分を白で描きました。
「わー素敵!先生も真似していい?」
「いいよ」
「じゃ、先生はまつ毛5本つけちゃお。下まつ毛もつけよっかな」
「か~わいい!わたしは、3本!」
「かわいー!じゃあさ、次髪型どうする?」
「うーん、長いのもいいけど~。どうしよっかなー」
「○○ちゃん、シンデレラ好きじゃん?シンデレラとかどう?」
「おだんご?」
「そう」
「(ちょっと考えて)・・・えーでもお婆ちゃんみたいになっちゃうんじゃない?(この発想!)」
「じゃあさ、こんな風に~大きいおだんごにして、リボンとか付けたらどうかな?[emoji:e-149]」
「・・・それならいいね!かわいい!○○ちゃんハートのかざりにしよーっと♪」
「わ~いいね!」
なんて、まるで女子トーク。
こういうのを体験させたかったの、先生!と心の中で思いながら、二人でやれかわいい、この色素敵、なんていいながらかわいい女の子の絵を完成させました。
出来たのがこちら
左が私、右がお子さんの絵です。
彼女のこだわりは、ハンドバッグと髪飾りにおそろいの❤があるところ、スカートのレースが青と水色を混ぜてぬったところ、口紅を塗ったところです。
私のこだわりは、さし色でオレンジを使ったところ(笑)それからハイヒールです。
ハイヒールは、こだわって教えました。(笑)
彼女は、靴を描いてというと、いつも台形の靴を描いていました。でも絶対ハイヒールとか描きたいはず!と思い
「○○ちゃん、ここはね、ちょっと先生いいの教えてあげるから!かわいい靴履かせてあげようよ。あのね、右から出発して斜めに終わるんだよ、こーして~」
彼女は真剣に、慎重に鉛筆を動かし、ここ一番の集中力を見せてくれました。
そしてついに!描くことが出来ました。
その時の、嬉しそうな顔!!
「やったあ、描けた~![emoji:e-51]」
履く、履かないではなく、女の子はお絵描きで女の子にハイヒールを履かせたいものなんですよー
セラピーが終わって、お母様が来た時には
「ママみて!」と嬉しそうに描いた絵を見せ、その後も「お絵描きする!」と自分の描いた絵を見ながら、またかわいい女の子の絵を描いていました。
この楽しい経験を、今度はお友達と出来たらいいね、と思っている私なのでした。。