ABAってなに?

ABA(応用行動分析)は近年、北米などで盛んになっている発達障害児の療育法です。動物や人間の行動や学習の起こり方を科学的に分析することを目的として1930年代に始まった比較的新しい科学分野である「行動分析学」の成果を、発達障害児の療育やその他社会の様々な課題に応用するのが「応用行動分析(Applied Behavior Analysis)」すなわちABAです。

自閉症児の療育法としてのABAは1960年代から米国で本格的な研究が始まり、まったく無発語の自閉症児にことばを教えることに成功するなど、多くの成果を上げてきました。

特に米UCLAのロバース博士は1987年に、自閉症児を2-3才の幼児のうちからABAに基づいて家庭で集中的にトレーニングすることによって、そのうちの約半数を小学校普通学級で付添いなしでやって行けるほどに改善させることに成功した、と発表しました。この劇的な成果をきっかけとして、1990年代以降ABAは北米で爆発的に普及し、さらに全世界に広がり続けているのです。