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東海地区の奥野です。
突然ですが、皆さんはモンティ・ホール問題というのをご存知ですか?
ABAとは直接関係ないのですが、最近読んだABA関連の本に出てきました。
1.ドアが3つあります
2.その中に 当りが1つ、ハズレが2つ あります
3.あなたは、ドアをひとつ選べます 
4.あなたが選んでいないドアを司会者が開けます
5.開けられたドアは 必ず「ハズレ」です
6.あなたは、ドアを選びなおす権利があります
7.選びなおさない権利もあります
問い・・・あなたはドアを選びなおしますか?
ネタバレになるので答えは書きませんが、ネット検索すると出てきます。
が、何度説明を読んでも、私は答えに納得できません~。
皆さんはいかがでしょうか?
さて、話は変わりますが、最近、強化について改めて考えさせられる事例があったので、書きたいと思います。
担当になって数カ月のあるお子さん。
始めてしばらくして、セラピー中に勝手に離席しようとすることはほぼなくなったのですが、
とにかく姿勢が悪い状態が続いていました。
すぐに浅く座り、だらーっと背もたれにもたれてしまいます。
当然私は、その度にお子さんの姿勢を直す(両手をお子さんの脇の下に入れて引っ張り上げる)のですが、
途中から、どうもそれが、お子さんのだらっとする行動を強化している、という気がしてきました。
お子さんが喜んでしまわないよう、極力素早く、且つ最小限しか上げないようにしていたつもりでしたが、
それでも充分な刺激になっていて、“引っ張り上げられるためにだらっとしている”ように思えます。
でも、だらっとさせたままセラピーをするわけにもいきません。
・・・というか、物理的にやりにくいですし、集中もしにくいでしょう。
どうしようー、と悩んだとき、以前参加した勉強会で、ある先生のおっしゃったことを、ふと思い出しました。
思い出した、と言っても、正確にどう表現されていたかは思い出せないのですが、
「マイナスできないものはプラスしろ」
みたいなお話でした。
今回のお子さんの場合も、マイナスできません。
・・・というわけで、プラスをしてみることにしました。
だらっとしてしまったときの対応は今までのまま。
でもその代わり、ちゃんと座って指示に従ったときに、
ハグ!
こちょこちょ!!
腕をごしごし!!!
抱き上げて、高い高~い!!ぐるぐる~~!!
とにかくとにかくとにかく、お子さんに「これでもか!」という程のスキンシップをしました。
うまく出来た時の刺激を強くすることで、良くない行動をした時の刺激の価値を低くする作戦です。
しっかりハグできるよう、私の座る位置も、正面ではなく、横に変えました。(つみきの会では基本的には正面に座ります。)
そもそも、「だらっとする行動を、引き上げる刺激が強化している」と仮定してのトライでしたが、
それが当たっていたようで、そのお子さんはその後、だらっとしなくなりました。
問題行動を強化している刺激は、必ずしも取り除く必要はないのですね。
やっていることはDROみたいなものかもしれませんが、DROは「問題行動は消去し、問題行動以外の行動を強化する」という
イメージがあります。
消去する必要がなかったのは、私の中では新しい発見でした。

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