東海地区の大西です。
最近やっと冬らしい気温になってきましたね。
皆さん風邪などひかれていませんか?
セラピストはかなり声を使うお仕事なので、一旦喉の調子が悪くなってしまうとなかなか回復しなかったりします。
私も、喉には気をつけていて、ちょっとイガイガするな・・・と思う日には、就寝時にもマスクをして寝たりします。
(でも、いつの間にか外してしまって、朝起きると枕元に置いてあることもしばしば・・・笑)
さて、タイトルの『偏食』についてですが、最近、ある担当のお子さんに、偏食を直す指導を行うことになりました。
実は偏食の指導は初めてなので、私も試行錯誤です。
嫌いなものを食べると嘔吐してしまう、とのことで、ドキドキしながら開始したのですが、今のところ、嘔吐することなく順調に進んでいます。
偏食指導自体は、至って普通なやり方なので詳しくは書きませんが、嫌いなものをひとかけら食べたら、好物を一口食べれる、というやり方をしています。
そのお子さんは、自閉症の偏食としてはそんなに重い方ではないと思いますが、そもそも塩と砂糖以外の調味料を受け付けないため、かなり食事が限定されてしまっています。
食べられる食品を増やすこと以外に、醤油味を食べられるようにしよう、と保護者の方と決めました。
そこで大活躍したのが・・・
この子です。
そう、お寿司とかについてくるアレです。
既に食べられる食材に、醤油を1滴垂らしたものを食べるところから始めたのですが、
この醤油さしを見せたところ、「やりたい!!」と言い、目を輝かせながら自分で醤油をかけました。
食べるときには顔をしかめて身震いしていましたが、自分でかけたからか、素直に食べました。
そして、嫌な味がするとわかったはずなのに、次からも「かける?」と聞いたら、醤油さしを使いたい一心で、
「かける!!!」と即答し、不思議なほど嬉しそうにかけていました。
その日は、食べるときの身震いは続いたのですが、次の回でまた食べさせたところ、多少嫌な顔はするものの、震えなくなっていました。
そして3回目では、醤油を数滴垂らしても、ガツガツ食べて「おかわり!」と言うようになりました。たくましい!
(朝ご飯を抜いてもらっているので、お腹が空いているのです)
改めて、そういった小道具の力は大きいなぁと感じました。
これから様々な食材を食べれるように練習していくにあたり、食べること自体を楽しくするような工夫も、出来る限りしていきたいなと思いました。
ちなみにそのお子さんは、初めからそんなにお利口さんだったわけではありません。
2年前にセラピーを始めた際は、大変な癇癪持ちで、しょっちゅう泣き叫び、唾を吐き、教材を投げていました。
今回の偏食指導で、嫌いな味なのにがんばって食べてくれた姿を見て、セラピーをやってきた甲斐があったなぁと感慨深かったです。