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こんにちは。
東北地区の佐藤です。
☆色×物☆
色×物の課題は中級のステージ1に出てくる課題です。
これは色がしっかりと定着していて、初級の物×指示や2つのものを取る課題ができてから取り組み始める課題です。
(色が得意なお子さんは早々とできてしまうかもしれませんがそうでなければこれらの課題を習得してからの方がスムーズだと思います。)
例えば、机上に赤い車と黄色い車/赤いスプーンと黄色いスプーンを並べていたとします。
色も名詞も分かっているはずなのに「赤い00」「黄色い00」など「い」が入ってしまうと途端に混乱してしまいます。
そんな時は、「赤 車」「黄色 車」など「い」を言わずに指示を出してみます。
言い方は色を強調してやや強めに言ってみます。
教材の並べ方をランダムにしてしまうと間違いやすければ赤いもの同士、黄色いもの同士をかためて並べて見せて、まずは「赤」「黄色」とかたまりを触らせた後に「車」「スプーン」の指示を加えて出して、正解を渡させます。
つまり、一段階ずつ指示を出していき、様子を見ながら「赤 車」と戻して行きます。
次の指示を出すタイミングを早めていくイメージです。
う〜ん。でも、これらができたとしても「い」が入ると、やっぱりうまくいかない…
どうすればいいでしょうか。
もう一度お子さんの何が難しいのかを観察して見てください。
ぱっと見で手が出てしまってはいませんか?
色はあっているのに、次の指示を処理する前に適当に触っていることはありませんか?
つまり、、、
大人「赤い車」と指示を出す
子供「赤い」(赤いものを触ろうとする)「車」と言い終える前に違うものを触ってしまう。
大人の指示をエコーして受容してくれるお子さんだと分かりやすいですが、
たまに指示を出した後エコーしている言葉と手があっていないお子さんがいます。
大人の指示を聞いて瞬時に「赤い車」なのか「黄色いスプーン」なのか頭の中でイメージして選べるといいのですが色と名詞の2つの情報を処理する速度がゆっくりな場合、2つ目の情報を処理している間にもう手が出てしまってうっかりミス!なんて事がよく見られます。
そういう時は、教材をお子さんから離して置いてみてください。
机上の大人側のギリギリのところでもいいですし、その場に立たせて取らせてもいいでしょう。
または椅子と机を少し離して取りに行かせる形でもいいかもしれません。
距離をおく事で、大人の指示を聞いたときに頭の中で2つの情報を処理する時間が作られて誤反応を防げるかもしれません。
あとは、指示を聞いて復唱していな子であれば、音声模倣で真似して言わせて取らせるのもいいでしょう。
手を抑えても嫌がらないお子さんでしたら、軽く手が出ないように防御しながら「黄色い車」と指示を出して、お子さんに真似させて言わせます。
言い終わった後に正解を渡させる方法です。
これだと、きちんと頭の中でイメージさせてから物を渡させる事ができるはずです。
それでも、やっぱり手応えが感じられない…
どうすればいいでしょう。
こうなったら、思い切ってこの課題はお休みしましょう。
強引に続けているとお子さんも苦手意識を持ってしまい、教材を見ただけで、
ギャーってなりますし、大人もモチベーションが上がらないですよね。
その代わりの課題として、いつかこの課題ができるようにするための準備運動課題を考えましょう。
課題ができない時は前の課題に戻る事が鉄則ですよね。
横に広げるのと同時に課題をスモールステップに細分化して、弱点を見つけて練習していきます。
この場合だと、、、
・色の定着をもう一度はかると共に言い方になれる
机上にペンだけを並べて「赤いペン」「緑のペン」「青いペン」の指示でそれぞれ渡せるように色々なもので般化する。
・2つの情報を処理する課題の底上げをする
物×指示、2つのものを取る、二段階動作模倣、二段階音声指示などに戻ってできる課題で横に広げる(大小など形容詞が得意であれば大きい像、小さい像/大きいアンパンマン、小さいアンパンマンなどで試してみるのもいいかもしれません)
・ぱっと見で手が出てしまうのが気になる方は、机上にあえて赤い物だけを並べて、
集中して5回連続で取れるように訓練してみる。
例えば、りんご、トマト、イチゴ、さくらんぼ、スイカなど。
試行錯誤したがうまく行かない時はしばらく寝かせておいて上記のように前に戻って底上げをして見てください。
そしたら、また本来の課題に戻ったときに気づいたらできるようになっているかもしれません。
佐藤ともみ

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