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「鍛える」ということについてふと考えてみた。
運動をして、筋肉をつけて鍛える。すると、疲れにくくなるし活力もみなぎる。食べても太らないし、若々しくいられる。いいことばかり。
私は今年度に入ってからジムに行き始めた。昨年まではピラティスをやっていたけれど、今年からは時間の都合が合わなくていけなくなってしまったからだ。からだを動かさないのも良くないし、よし、ジムに行こうと思ったわけだ。
初めはしんどかったけれど、継続して半年もたつと肩こりがなくなり、元気が(今まで以上に)湧いてきた。セラピーで子どもたちを高い高いしたり、抱き上げたりするのだってへっちゃら。体遊びをして、はあはあと息が切れることはなくなった。いっぱい食べても太らなくなったし姿勢も良くなった。冷え性も直った。(痩せはしない。)ちょっと自由時間は減ったけれど、いいことばかり。
でも、鍛えない選択肢だってある。いや、そんな体を動かすのは苦手で・・・という人だっているだろう。友達に「ジムに行ってる」というと、すごいね、いやあ私は無理だわ、という答えが多く返って来る。殆どがそんな感じ。
「え?週二回しか行ってないの?足りないわあんた、週三回は運動しないと!」というスパルタの答えをよこすのは私の親ぐらいだろうか。
鍛える鍛えないで言ったら鍛えない方が楽だし、その分の時間を他のことにも使える。主婦は忙しい。鍛えるのって大変だ。辛い思いだってするし、汗もかく。洗濯物だって増える。出来ればしたくない、やりたいけど時間がないという人は多いと思う。
で、何が言いたかったかというと、ABAのホームセラピーもなんだか似てるところがあるなあということ。
セラピーをしなければいけないのかと言われればそんなことはなくて。するという選択肢も、しないという選択肢もある。すればたくさんいいことがある。いすに座れるようになる、課題が出来るようになる。結果はついてくる。けれど、楽ではない。するとなったら勉強して、教材だって強化子だって買わなければいけない。お金も掛かる。でも、力はつく。色んなところが鍛えられて、出来ることが増えていく。(具体的に何がどう鍛えられるの?と言われると上手く答えられないけど)
先日、訪問先でママさんと一緒に課題のチェックをしていた。あれもしたい、これももうちょっとやらないと、あーあれもやらないとですね、なんて話した後、私がぽろっと「いやー、やることいっぱいですね。笑」とこぼした。するとママさんは、
「楽しようと思えばいくらでも出来るんですけどねー・・・。」
と言った後、
「でも、出来ることが増えて本人も嬉しそうですし、先のことなんてあまり考えないで今やれることを頑張っていこうと思います」
と笑顔で言ってくれた。
私はもうそれが嬉しくて、涙が出そうだった。
私たちセラピストはお子さんを含めてご家庭の療育をサポートするのが仕事。でも、前提として親御さんが「やる」という選択肢を選ばなければ、今の日本の現状ではお手伝いできないのだ。いくらABAはいいですよ!絶対やるべき!と思っても、ご家族がやらないと決めたらその後のご縁をつなぐことは出来ない。だからいつも、ABAをやる、と決めてくださったご家族に感謝と尊敬を忘れたくない。
私もそうだけれど、NOTIAのセラピストはみんな、出会いに感謝しながらサポートしてるんだろうな、きっと私と同じようなこと考えたりするんだろうな。と思った。(し、そう願った。)
そんなことを考えながら、私は今日、ジムからの帰り道車の運転をしていたのでした。
長くなってすみません。
松井

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